腎臓の遺伝や感染の有無について、Q&Aでお答えします。
しません。
感染症として腎盂腎炎(じんうじんえん)を耳にすることがあるかもしれませんが、これは尿管をさかのぼった細菌が、腎盂という腎臓内の尿のたまるところで繁殖して炎症を起こすものです。
腎臓が細菌に感染するのであって、インフルエンザのように人から人へ病気そのものが感染するものではありません。
多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)という遺伝性の病気があります。
Autosomal(常染色体)Dominant(優性)Polycystic(多発性嚢胞)Kidney(腎)Disease(疾患)の頭文字を取ってADPKDと呼ばれます。
両親のどちらか一方から変異をもつPKD遺伝子を譲りうけていると、男女関係なく遺伝してしまう病気です。
腎臓に嚢胞という水がたまった袋が発生し、それが大きくなっていくにつれ、腎臓の機能が徐々に低下する病気です。
腎臓以外のさまざまな臓器にも障害を及ぼします。
日本国内で、医療機関にかかっている患者さんの数は、約3万人と推定されていますが、まだ受診していないままの患者さんを全て含めると、10~20万人に上ると推測されています。
発症に関しての男女差はありませんが、遺伝性疾患の中でも発症率が高いものとされています。
また、病気の発症年齢や末期腎不全に至る年齢は個人差が大きく、同じ家族の中でも異なります。
徐々に腎臓に嚢胞の数が増えたりそれが大きくなってくることで腎機能が低下します。
正常な腎臓は表面がつるつるしていて大きさはこぶし大ですが、表面が凸凹になり大きさが数倍になるため、お腹が張ってきます。
また、腎機能障害が進行するにつれて食欲低下、疲れやすい、だるい、夜間頻尿さらには息切れなどの症状がみられます。高血圧を合併することが多いため、脳出血などの発症頻度も高まります。
30~40歳代までは多くの人が無症状ですが、進行性のため60~70歳代までに約半数が腎不全にとなり透析治療が必要となります。
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