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腎臓病は何科で受診? 患者数や治療法は?

腎臓病は何科で受診するのでしょうか?また全国の患者数はどれぐらいなのでしょうか?Q&Aでお答えします。

腎臓病は何科にあたるのか?全国の患者数とは?

腎臓の状態はどうやってチェックすればいいのですか?

初期症状はほとんどありませんので、定期的な健康診断を受診して、尿や血圧の検査を受けるようにしましょう。

尿検査では、タンパク質や血液が尿に漏れ出ていないかを、血液検査では血清クレアチニン値で、腎臓の働きを数値的に確認することができます。
ここで異常が見られた場合には、超音波や腹部CTによる画像診断で腎臓の形や大きさ、合併症(腫瘍や結石など)を調べたり、腎臓の組織を顕微鏡で検査する腎生検で、より詳しく診断していきます。

腎臓の不調を指摘されたら何科を受診すればいいのですか?

専門の腎臓内科を設置している病院は多くないので、まずは泌尿器科を受診しましょう。そこでの結果によって、他の科や病院を紹介される場合もあるでしょう。

腎臓病の患者さんはどれくらいいるのですか?

慢性に経過するすべての腎臓病(腎炎・糖尿病性腎症・慢性糸球体腎炎・腎硬化症など)を慢性腎臓病といいますが、その数は国内で1,330万人といわれています。
これは20歳以上の8人に1人にものぼり、新たな国民病ともいわれています。

なぜそんなに多くの患者さんがいるのですか?

初期の自覚症状がなく、急性と異なり慢性腎臓病は、腎臓の機能の約8割を失うまで体調に異変をきたすことがないため、医療機関を受診した際には、症状が進行している場合が多いからです。
また高齢化が進んでいることや、生活習慣病の患者さんが増加していることも関係があると考えられます。

慢性腎臓病は治らないのですか?

残念ながら、一度正常な機能を失った腎臓を回復させることは困難です。
ただ、生活習慣の改善と、薬物治療を継続することにより、進行を抑えることができます。

病気が進行した場合の治療法はありますか?

腎臓が十分に機能しない状態を腎不全といい、この状態になると、まず食事や水分の制限が必要となります。
さらに機能が低下すると、腎臓の働きを代替する治療(透析や移植)が必要となります。

透析療法とはどのような治療ですか?

機能を失った腎臓の代わりに、人工的に体内の老廃物や、余計な水分を取り除き体内のイオンバランスを調整する治療です。
血液透析と腹膜透析から症状に応じて選びます。
血液透析は週に2~3回、1度につき4~5時間かけて対外に血液を取り出し、そこから老廃物や余計な水分を取り除いたあと、再び体内に戻します。
腹膜透析は1日約4回、お腹の中に約2リットルの透析液を入れ、腹膜を利用して老廃物や余分な水分を取り除きます。
1回あたり30分程度かかりますが、自宅や職場で行うことができます。

いずれにしても、合わせて日常生活での食事制限などを行う必要があります。

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