やさしい腎臓病講座TOP » 【特集】腎臓病の食事療法をサポートする「食事宅配」を上手に活用するコツ

【特集】腎臓病の食事療法をサポートする「食事宅配」を上手に活用するコツ

腎臓病食や療養食などの食事を宅配や通販でまかなう

食事療法をサポートする「健康宅配」を運営している武蔵野フーズさんに取材、食事宅配の上手な活用法とその特徴についてまとめました。

腎臓病の食事療法については、すでに食事療法のページでくわしく説明しましたが、食材が含有するたんぱく質量をあらためて見ていくと、こんなに多くの食材にたんぱく質が含まれているのかと驚くものがありますよね。肉類や魚類はともかく、焼き海苔や抹茶、和菓子にもたんぱく質が含まれているなんて、これまで意識したことはないと思います。

日本人の味の基本であるしょうゆ、みそに関しても、塩分制限が必須の腎臓病患者は摂取量を制限しなければなりませんし、カリウムやリンの上限摂取量が決められてしまう場合は、食べても大丈夫な野菜やくだものはどれなのか、知っておく必要があります。

塩分を控えることはもちろん、たんぱく質やカリウム、リンなど制限しなければならない成分が多く、メニューを考えるのも一苦労ではないでしょうか。『腎臓病の食品交換表』(医歯薬出版刊)などとにらめっこしながら毎日3食作るとなると、患者さん本人はもちろん、ご家族にも負担が大きいものです。

食事療法は治療法でもあり病気に向き合うベース作りでもある

食事は、人が生きていくうえで欠かせないものであることは言うまでもありません。そして、食べることに楽しみや喜びが感じられなくなってしまうと、QOL(生活の質)の維持が難しくなります。食べ物をしっかり咀嚼する(噛む)力が失われてくると、精神的にも肉体的にも生きるためのパワーの源がなくなってしまう、と言われるほど重要なもの。

食事療法は治療法であると同時に、病気と向き合うためのベース作りでもあるのです。ですから、専門家のアドバイスやサポートが受けられるサービスなども利用しながら、ひとりで重荷を抱え込まないようにすべきです。

クリニックとの連携もある食事宅配サービス

腎臓病食の宅配サービス会社のパンフレットひとつの手段として紹介したいのが、腎臓病や糖尿病など食事管理が必要な人向けに作られた食事を自宅まで届けてくれる、療養食などの食事宅配サービスです。宅配サービスでは、たんぱく質や塩分、リンやカリウムは規定以下に抑え、栄養バランスもカロリーも計算されたメニューが豊富に揃っています。

一食分のおかずがセットになっているので、温めるだけで食べられるのでとても便利。すべての食事を宅配サービスや通販の健康管理食にするというよりは、昼食や夕食、もしくは2食分置き換えることにより、食事を作る手間や外食で腎臓病食を確保することの難しさを解消することができます。

慢性腎臓病と診断されて通院している人はご存知だと思いますが、待合室などには連携している食事宅配サービスのカタログなども置かれています。病院指定の事業者を選ぶと割引が適用される場合もあるようですので、主治医や病院の管理栄養士に相談してみることをおすすめします。

今回は腎臓病食や糖尿病食などの健康管理食を手掛ける武蔵野フーズさんにご協力いただき、食事宅配のサービスを選ぶ際にどのようなことに目を向ければよいかまとめてみました。

健康宅配事業を展開してきた武蔵野フーズの場合

食事管理の強い味方!腎臓病食や療養食の食事宅配サービス一覧

成分制限食や健康管理食の宅配や冷凍食の食事宅配サービスを選ぶとき、なにを基準にして選べばよいのでしょうか。たとえば今回取材にご協力いただいた武蔵野フーズさんが運営している「健康宅配」の場合、以下のような特徴があります。

冷凍食だけでなく冷蔵食も選べる

冷蔵食は配送時間や配送場所などを必要に応じて変更できる

クリニックなど医療機関と連携して食事療法をサポートしている

デパ地下のお弁当と同じくらいかもう少し安い値段で買える

食材の産地や工場などについて情報公開、安全性が担保できている

管理栄養士など専門家のアドバイスが受けられる

同じ担当が配達するので高齢者の見守り機能も果たしている

10年以上も健康宅配を利用する人が多い

食事の宅配サービスや冷凍食の通販を選ぶときには、腎臓病患者本人のライフスタイルや家族の行動パターン、味の好み、料金の妥当性など、複合的に判断するとよいでしょう。会社によっては単品で注文できるところもありますので、お試しで頼んでみるというのもひとつの手です。

>>腎臓病食の宅配業者「武蔵野フーズ」のページをチェックする

健康宅配(武蔵野フーズ) ~冷蔵だからこそ楽しめる食感~

「健康宅配」ではたんぱく調整食とエネルギー調製食、そして咀嚼サポート介護予防食が用意されています。

ここでは腎臓病食用のたんぱく調整食をご紹介します。食事宅配サービスといっても、その多くは冷凍したおかず類が数食分セットになったものを通販などで購入するスタイル。

健康宅配にも同様に冷凍食も用意されていますが、こちらで紹介するのは冷蔵食。

夜・朝・昼の3食(2食セットもあり)が小分けの容器に入って指定の時間に配達されます。なお、日替わりのメニューはネットで確認できますので、苦手な献立の日を飛ばすことも可能。

冷蔵食:やすらぎ膳たんぱく質30g/3食セット(夕食・翌朝食・翌昼食・デザート)
価格:2,916円 ※注文は3日分以上より

健康宅配(武蔵野フーズ)の腎臓病食例

たんぱく質、カリウム、塩分など、腎臓病に関わる成分を調整した冷蔵食です。セットには夕食、翌朝食、翌昼食、デザートが含まれ、毎日毎食のメニューが異なります。

お米は農薬や化学肥料をできるだけ減らして栽培した特別栽培米を使用。たんぱく質を制限することによるエネルギー不足を補うためにゼリーやタルトなどのデザートも提供されます。

主食のごはんは低たんぱくごはんや発芽玄米入りごはん、主菜と副菜、小鉢やみそ汁など、すべての料理は成分がきっちり計算されていますので、食材や調理法で悩む必要もありませんし、面倒な計量も不要。

各パッケージに加熱時間の目安が書かれていますので、電子レンジでチンすれば手間のかかる腎臓病食があっという間に食卓に上ります。

たんぱく調整食の日替わり冷蔵食には、ほかに「やすらぎ膳たんぱく質40g」「やすらぎ膳たんぱく質50g」(それぞれ2食セットと3食セットあり)も用意されています。

主治医や病院の管理栄養士から指示されているたんぱく質の制限量に合わせて、コースを選んでください。

  • エネルギー量/1,600kcal
  • たんぱく質/30g
  • 脂質/35g
  • 炭水化物/290g
  • ナトリウム/2,365mg(食塩相当6g)
  • カリウム/1,400mg
  • リン/600mg
  • 水分/950g

配達拠点内であれば配送先の変更も可能

冷蔵食が宅配される地域は限定(関東近県中心)されていますが、3日前に申し込めば自宅以外の場所にも配達してるというありがたいサービスもあるそうです。

腎臓病や糖尿病で療養中の場合でも、旅行や出張で自宅にいられない日もありますよね? そんなときに配送先を一時的に変更できるのはありがたいはず。

配送先のホテルや旅館、リゾートマンションなどで食事宅配の受け取り対応ができるということが前提になりますが、届いた料理を冷蔵庫で保管ができて、電子レンジを使うことができればOK。

慢性腎臓病のステージが進んでいない人には不要ですが、透析治療をしている人などは出先での食事に困ることも多いと思いますので、そんなときに活用してみるとよいと思います。

生産者の顔が見える食材でおいしい食事療法を

毎日8,000食を宅配している武蔵野フーズは、創業1997年。これまでに累計8万人が健康管理食を利用しています。食事療法用の療養食にはめずらしく冷蔵食があるのも健康宅配の特徴で、野菜など旬の素材の食感と味を楽しむことができます。

冷蔵食では365日の日替わりメニューを提供していて、献立はすべて管理栄養士が考案。土作りから科学的な視野に立って土壌検査を行ない、減化学肥料と減農薬で知られる埼玉県三芳町の農事組合法人「三次すこやか部会」が育てた野菜を使用するなど、食材にもこだわりがあります。

なお、健康宅配が提供している食事は、すべて厚労省が定める食事療法用宅配食品等栄養指針に基づいて管理栄養士が献立を作成、武蔵野フーズの自社工場で作られています。製造から配達までワンストップで提供されるシステムです。

食事宅配を活用して制限食づくりのストレスから解放!

メディカルフードサービスの腎臓病食例

 「このサイトでレシピなどを提供いただいている管理栄養士の宮澤さんにも、食事宅配の活用についてお話を聞いてみました。

 慢性腎臓病になってしまったからといって、食べられないものなどじつはないんです。

 でも、普通の場合と比べると食べていい量などが制限されるのでストレスを感じてしまうことが多いというのは事実。たんぱく質の量や塩分量で神経質になりすぎる患者さんが多いのです。

入院中の食事で味やボリュームに慣れてもらった上で、自宅で食事療法を継続する場合は食事の宅配サービスなども上手に活用して、見た目や食材で感覚的にこれくらいなら大丈夫、とわかるようになっていくことが大切です。

 たまにであれば外食でステーキを食べてもいいですし、親戚の集まりなどでみなさんと同じように食事してもかまわないのです。そのあと数日はたんぱく質や塩分のコントロールに気をつけて、検査したときに悪化していなければ問題ありません」

 腎臓病だけでなく糖尿病との合併症が起こってしまうと、たんぱく質制限や塩分制限に加え、糖質制限までしなければならず、なにを食べればいいのかわからなくなってしまうケースも少なくないとか。

 ひとりで悩みを抱えず、クリニックの管理栄養士や宅配サービスの相談窓口で、まずは相談してみることをおすすめします。

腎臓病の方向け食事宅配サービス一覧

ここでは腎臓病の方に対して提供されている、代表的な食事宅配サービスを紹介します。

健康宅配(武蔵野フーズ)

創業1997年でこれまでに累計8万人が武蔵野フーズの療養食を利用してきた実績があります。2016年10月の時点では、毎日8,000食を宅配している宅配サービスです。

>>健康宅配(武蔵野フーズ)

メディカルフードサービス

自社工場内で作られ完成した食事が冷凍されて届くシステムなので、依頼者の手間は解凍・加熱のみという手軽さが人気。腎臓病だけではなく、糖尿病、高血圧などに対しても有効な食事を用意してくれます。

>>メディカルフードサービス

トラストサービス

神戸医師協同組合と業務連携し、安心した食事を届けてくれる宅配サービスです。腎臓病食については、セットメニューのみならず、お餅や麺類、お菓子、食パンなども用意されています。お試しセットや1食のみの注文もあります。

>>トラストサービス

ニチレイフーズダイレクト

腎臓病以外の病気でも対応できるような健康的な食事を豊富に提供してくれます。様々なニーズに答えることができるというのが特徴になります。

>>ニチレイフーズダイレクト

ミールタイム

とにかく豊富なメニューで腎臓病患者でも食事を楽しませてくれるサービスがセールスポイントになります。たんぱく質制限食のメニューだけでも2016年12月現在で148種類と豊富です。

>>ミールタイム

管理栄養士・健康運動指導士
宮澤かおるさん

病院で管理栄養士をしていた宮澤さんに、自宅で簡単にできるおいしい腎臓病レシピをおしえてもらいました。

もっとみる

その症状、もしかしたら腎臓病かも?

腎臓病の治療法をわかりやすく解説

腎臓病の食事療法で気をつけるべきポイントをチェック

手軽にできる腎臓病食の献立レシピ

【特集】腎臓病の食事療法をサポートする「食事宅配」を上手に活用するコツ


腎臓病の方向け食事宅配サービス一覧

腎臓病の種類 その原因・症状・対策

腎臓病患者とご家族の疑問解決Q&Aコラム

運営者情報(食と腎臓病について考える会)