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腎臓病は疾患別で食事療法に違いがある?

腎臓病にもいろいろな種類がありますが、食事療法で制限される成分などにも若干の違いがあることをご存知でしょうか。基本的には薬の処方せんにあたる食事せん(医者の診断のもと出される食事内容の指示書)に記載された内容を守りましょう。では、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。

疾患別でみる腎臓病の食事制限

腎臓病といっても、疾患によって症状もさまざま変わってきます。症状が違えば、制限しなければならない成分(栄養)も変わってくるため、疾患別での把握しておく必要があるのです。

腎臓病の疾患とその病状から、エネルギー・塩分・たんぱく質・水分などについてどういったことに気をつけなければいけないかを以下にまとめました。もちろん病状や体質、生活習慣病との合併症など個々の状況によって変わってくるものなので、これはあくまでも目安。医師との相談の上で腎臓病の食事療法を実施していきましょう。

糸球体腎炎(急性腎炎・慢性腎炎)

  • 病状…たんぱく尿・ごくわずかの血液が尿に混じる尿潜血・高血圧・むくみ
エネルギー エネルギーの不足によりたんぱく質を利用できない原因になるため、十分にとりましょう。標準体重1kg当たり30~35kcalが目安です。
塩分 塩分は通常1日5g以下に制限し、過剰摂取をさけましょう。塩分の摂取量に大きく関係する高血圧とむくみは、それらの症状が見られる場合には厳しい制限が必要となります。利尿剤を服用している場合は低ナトリウム血症になりやすいので、必ず医師の指導に従って塩分コントロールをしてください。
たんぱく質 高たんぱく質は腎臓病の悪化を加速させるため過剰摂取をさけます。標準体重1kgあたり0.8~1.0gを目安に摂取しましょう。子どもの場合は成長考慮して増加させる場合もありますが、急性腎炎の場合は、急性期・回復期により異なりますので、医師の指示に従いましょう。
水分 尿の量が減ってきた場合など症状により制限が必要となります。医師の指示に従いましょう。

ネフローゼ症候群

  • 病状…持続的な高度のたんぱく尿・低たんぱく血症(栄養状態が悪い)・高血圧・むくみ
エネルギー 腎炎の場合と同様に、標準体重1kg当たり30~35kcalを目安にエネルギーを十分にとります。
塩分 通常で1日5~6gに、明らかなむくみがみられる場合は1日0~4gに制限します。むくみや高血圧の症状により異なりますので、医師の指示に従いましょう。
たんぱく質 以前は高たんぱく食が推奨されていましたが、現在では腎臓に負担をかけることがわかっているため、標準体重1kg当たり0.8g程度に制限されます。ネフローゼは、種類によって薬物療法で改善がみられるケースもありますが、その場合はたんぱく質制限を行ないません。
水分 極度のむくみが出るケースでは制限を行なうこともあります。
カリウム 血液中のカリウムが多い場合は制限を行ないます。

腎不全

  • 病状…尿素・窒素・カリウム・リンなどが異常に増加する体液異常・全身のむくみ・高度の低たんぱく血症・高血圧
エネルギー 腎炎やネフローゼの場合と同様に、標準体重1kg当たり30~35kcalを目安にエネルギーを十分にとります。
塩分 通常は、1日6g以下に制限します。全身のむくみや高血圧の合併症がある場合は、もっと厳しく制限されることも。
たんぱく質 通常は、標準体重1kg当たり0.6~0.8g以下となりますが、症状により異なります。医師の指示に従いましょう。
水分 むくみや尿量によって、水分を制限します。
カリウム・リン

たんぱく質の制限により、自然とカリウム・リンの制限にもつながります。血液中に増えてしまった場合はたんぱく質とともに制限をします。

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