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手軽にできる腎臓病食の献立レシピ

手軽にできる腎臓病の献立レシピ

腎臓病の食事療法は、たんぱく質や塩分、カリウム、リンなどを制限しなければならないのに、カロリーは維持しなければならないという、かなり難しい問題に毎日チャレンジし続けなければなりません。食事は毎日3回行うことですから、ご本人はもちろん、ご家族の苦労は絶えませんね。

塩分を控えた味気ない食事や、カロリーを増やすための脂っこいメニューが毎日続くと、誰だって飽きてしまいます。できるだけ簡単に作ることができて、飽きの来ない腎臓病食とはどのようなものなのでしょうか?手軽にできる腎臓病食のレシピをいくつかご紹介しましょう。

レシピを監修してくれたのは…

栄養士

宮澤 かおる
管理栄養士・健康運動指導士

聖徳大学食生活専攻卒業後、同大学の助手として勤務しながら、国家資格である管理栄養士を取得。総合病院に勤務して内分泌系の栄養指導業務を行なうなど、実績を重ねてきた。病院で栄養指導を行なうなかで運動指導の大切さを痛感、健康運動指導士の資格も取得。現在は幅広く栄養指導やカウンセリング、健康弁当の献立作成などを中心に活躍中。

慢性腎臓病のステージにより異なるレシピの基準

ひとことで腎臓病食といっても、年齢や慢性腎臓病のステージによりたんぱく質量などの設定も異なるものです。このページでは管理栄養士の宮澤さんに、以下のような条件でレシピの栄養価やエネルギー量を算出していただきました。

【今回のレシピの基準】
慢性腎臓病のステージ2(腎症・軽度低下)/60歳男性

●エネルギー…1,800kcal/たんぱく質…40g/塩分…6g以下

  • レシピはすべて1人分、1日3食のうちの1食分として計算
  • 1食の基準は【エネルギー/600kcal たんぱく質/13.3g 塩分/2g以下】
  • ごはんはすべて低たんぱく米、1食あたり180gで計算
    【エネルギー/292kcal たんぱく質/0.2g 塩分/0g】
  • レシピは1食あたりの条件から低たんぱく米を引いて計算
  • 材料の栄養価はすべて生のもので計算
  • カリウム量は茹でる、水にさらすなどの工程で数値より減少する

腎臓病食をしっかり継続させるコツ

腎臓病食をしっかり継続させるコツ

総合病院で食事療法にもたずさわったことがある宮澤さんに、たんぱく質制限やカリウム制限のある腎臓病食をうまく継続させるコツについてうかがいました。

「慢性腎臓病と診断された場合、入院治療の期間より自宅で食事療法を続ける期間のほうがずっと長いですよね。わたしたち管理栄養士は患者さんの病状が悪化しないように食生活のアドバイスをするのですが、そのときに必ずお伝えするのは、『腎臓病だからといって、食べてはいけないものなどほとんどない』ということ。

もちろん一日に摂取していいたんぱく質の量や塩分量、カリウムやリンの量などは制限しなければいけないのですが、毎食毎食神経質になるのではなく、昨日は食べ過ぎたから今日は控えめにといった感じで、コントロールする感覚を身につけていくことが大切なのですね。

最初はとまどうことも多いと思いますが、腎臓病食事交換表のハンドブックを持ち歩いて味や食べる量に慣れていけば大丈夫。最初のうちは食事宅配などをうまく活用して、その献立を参考にして料理にトライしてみると良いと思います」

以下に「魚料理」「肉料理」「ごはんもの」「デザート」と4つのカテゴリ別にいくつかの献立レシピをあげていただきました。ぜひご自宅で料理する際の参考にしていただければと思います。

※栄養価の計算は「60歳男性」を基準にしております。性別や年齢の違いにより計算が異なりますので、主治医や病院の管理栄養士の指導にしたがってください。

魚料理

腎臓病の人向け・魚料理

  • サバの南蛮漬け
  • サンマの梅煮
  • 鮭のムニエル
  • 金目鯛の中華煮
  • ぶりの照り焼き

腎臓病の方向け・魚料理の簡単レシピを見る>

肉料理

腎臓病の人向け・

  • 回鍋肉
  • 筑前煮
  • ビーフシチュー
  • 鶏スペアリブのハーブ焼き

腎臓病の方向け・肉料理の簡単レシピを見る>

ごはんもの

腎臓病の人向け・キーマカレー

  • 大豆入りキーマカレー
  • オムライス
  • きのこの炊き込みご飯

腎臓病の方向け・ごはんもの料理の簡単レシピを見る>

デザート

腎臓病の人向け・抹茶ミルクかん

  • 抹茶ミルクかん
  • 杏仁豆腐
  • みたらし団子

腎臓病の方向け・デザートの簡単レシピを見る>

管理栄養士宮澤さんからのアドバイス

管理栄養士・健康運動指導士 宮澤 かおる

慢性腎症の食事療法では、「食べられないものが多い」「ボリュームも味も物足らない」と不満やストレスを抱え込んでしまうケースが少なくありません。でもじつは、食べられないものなどなにもありませんし、たまには普通の食を摂ることもできるのです。食事療法はバランスを考えて継続することがいちばん重要。毎日の食事を楽しみながら食事のコツや味覚、感覚などをおぼえていくようにするとよいと思います。

宮澤さんおすすめ!「茹でサラダ」で満腹感もアップ

カリウム制限中でも野菜をもりもり食べたいときにおすすめの一品です。熱湯で火を通して水をよく切ることでカリウムを軽減できますし、油揚げを入れることでボリュームもアップします。

    材料・1人分

  • キャベツ60g/小松菜20g/油揚げ5g(1/4枚)/乾燥わかめ1g
  • A(ごま油6g/しょうゆ5g/すりごま1g/砂糖1g)
  • エネルギー96kcal/たんぱく質2.5g/塩分0.8g/カリウム241mg/リン48mg

    作り方

  1. キャベツや小松菜などの野菜をざく切りにして、油揚げは7~8ミリ幅に短冊切りにする。わかめは水でもどす
  2. たっぷりの熱湯で野菜を茹で、しっかり水をきったあとボウルに入れ、Aで和える

腎臓病食の献立を毎食考えるのは大変! そんなときに役立つのが食事宅配

腎臓病食は、ちょっとした知識と工夫で普通食と同じくらいおいしく作れるものですが、毎食たんぱく質や塩分量を計測したり腎臓に負担をかける食材をふるいにかけたりして献立を考えるのは、慣れるまではちょっと大変かもしれません。特に独身の男性や奥さんが主婦業と仕事を両立させている場合などは、料理のたびに手間がかかるので面倒に感じる人も少なくないと思います。

管理栄養士の宮澤さんもコメントされていますが、食事療法は継続することが何より大切。好きなものを食べたら翌日はしっかり制限するなど、1週間単位で食事を管理する感覚をつかんで、無理のない範囲で続けられるような工夫が必要です。

たとえばたんぱく質が制限される分糖質などでエネルギー量を確保したり、塩分を減らしてもおいしく食べられるように出汁を上手に活用したりといった調理のコツがつかめるようになれば、手料理の腎臓病食もそう難しいものではありません。

忙しいときはプロの作った食事を上手に取り入れる

忙しくて腎臓病食を作るのが難しいときや外出が続いてしまうとき、腎疾患のご主人が単身赴任で食事管理ができないとき、慢性腎臓病を持つ高齢の親御さんと離れて暮らしているケースなど、ご家族が食事療法のサポートができない場合も多々あります。

そんなときにぜひ活用していただきたいのが、腎臓病食などの制限食を宅配してくれる食事宅配サービスです。1日3食のうち1食だけでも制限食に置き換えれば、かなりの手間と労力が省けますし、塩分やたんぱく質を気にしながら外食するよりもストレスがありません。

冷凍であれば保存も利きますので、急な用事が入ってしまったときなども便利。このページで紹介している腎臓病のレシピにもぜひトライしていただきたいですが、あまり最初から神経質になりすぎずに、食事宅配サービスなどのプロの手を借りるのもひとつの方法です。

腎臓病食の食事宅配サービスについては下記特集ページや食事宅配サービス一覧にまとめてありますので、ぜひそちらもチェックしてみてくださいね。

>>【特集】腎臓病の食事療法をサポートする「食事宅配」を上手に活用するコツ

>>腎臓病の方向け食事宅配サービス一覧

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私たち「食と腎臓病を考える会について」

管理栄養士・健康運動指導士
宮澤かおるさん

病院で管理栄養士をしていた宮澤さんに、自宅で簡単にできるおいしい腎臓病レシピをおしえてもらいました。

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